「このまま今の仕事を続けていていいのかな」
「投資や貯金はしているけれど、何のためにお金を増やしているんだろう」
「結婚、住宅、転職、副業……そろそろ将来をちゃんと考えた方がいい?」
20代から30代、歳をとって経験を積んでいるはずなのに、こうした「人生についての迷い」が少しずつ増えてきます。
私自身も、当然、ずっと明確な人生設計があったわけではありません。
夢を追ったり、仕事ではWeb制作や講師を続けながら、投資を始めたり、家を建てたり、新しい事業を考えてみたり。
その時々では「これで合っているのか、、間違っているんじゃないか」と迷うことも普通にあります。
投資を始めれば、もっと投資額を増やした方がいい気がする。
家を買えば、「そのお金を投資に回した方が資産は増えたのでは」と考えることもある。
仕事が順調でも、「このまま同じ働き方を10年続けるのか」と思う。
つい先日、テック企業のCEOから修行僧になった小野龍光(裕史)氏のYoutubeを見ました。
その中で、小野氏は、成功を目指すのは雲をつかむような事とおっしゃっていました。
おそらく、人生の迷いというのは何かを達成すれば完全になくなるものではありません。
むしろ最近は、
人生の正解を見つけようとするより、あとから選び直せる状態をつくる方が大切なのではないか
と思うようになりました。
この記事では、仕事・投資・住宅・恋愛・人間関係・スキルなど、20代・30代になると直面しやすい人生の悩みを、「正解を探す」のではなく人生の選択肢を増やすという視点から考えてみます。
20代・30代で「人生に迷う」のは自然なこと
学生の頃は、人生にはまだ「次にやること」が比較的はっきりしています。
学校へ行く。
卒業する。
就職する。
仕事を覚える。
ところが社会人になって数年すると、突然ルートが増えてきます。
同級生が結婚する。
家を買う。
転職する。
起業する。
子どもが生まれる。
投資を始めて、思った以上に資産を増やしている人もいる。
SNSを開けば、同年代の成功や資産額、新築住宅、海外旅行、独立報告などが次々に流れてきます。
すると、
「自分はこのままでいいのだろうか」
と考えてしまいます。
私も投資を始めた頃は、SNSで大きな資産を作っている人を見ると、どうしても自分と比較してしまうことがありました。
NASDAQやFANG+のような成長資産を見れば、
「もっとリスクを取った方が早く資産を増やせるのでは」
とも思う。
一方で暴落局面を見ると、
「やっぱり安定資産を増やした方がいいのでは」
とも思う。
正解を探し始めると、本当にキリがありません。
でも、そもそも人生には、答え合わせのできない問題があまりにも多いのです。
人生の選択には「正解」がわからないものが多い
投資なら、過去の結果は比較できます。
あのときS&P500を買っていれば。
NASDAQ100なら。
現金のままだったら。
結果だけなら数字で見られます。
ところが人生はそうはいきません。
「あのとき転職していたら?」
「独立せず会社員を続けていたら?」
「家を買わずに賃貸を続けていたら?」
「もっと若いうちに別の仕事を選んでいたら?」
別の人生を同時に生きることはできません。
私自身、最近家を建てたのですが、その後でも、
「もし家を買わず、その資金をすべて投資していたらどうなっていただろう」
「そもそも新築ではなく中古で、将来的な利回りも意識した不動産投資ならどうだっただろう」
と考えることがあります。
計算だけならできます。
でも、そこには今の家で過ごす時間や、庭を作ったり、家具や照明を選んだり、家族やペットと暮らしたりする経験は含まれません。
逆に、家を買った人生しか経験していないので、「賃貸を続けた人生の満足度」も本当のところは分かりません。
つまり、
あの選択は本当に正しかったのか?
という問いには、永遠に答えが出ないことがあります。
それなのに、私たちは大きな決断ほど「絶対に失敗しない答え」を求めます。
転職サイトを何時間も見る。
「持ち家と賃貸どっちが得?」という記事を読み続ける。
投資の最適解をSNSで探し続ける。
もちろん情報収集は大切です。
ただ、ある程度調べても答えが出ないなら、
「どちらが正解か」ではなく、「どちらを選んでも困らない状態をどう作るか」
へ考え方を変えてみてもいいと思います。
人生の自由度は「選択肢の数」で変わる
例えば今の仕事が嫌になったとします。
でも、
- 貯金がほとんどない
- 毎月の固定費が高い
- 他の会社で使えるスキルがない
- 副収入もない
という状態なら、会社を辞めるという選択はかなり難しくなります。
反対に、
- 半年〜1年程度の生活資金がある
- 少額でも投資資産がある
- 副業収入がある
- 他でも使えるスキルがある
ならどうでしょう。
今すぐ仕事を辞めなくても、
「もし本当に無理なら辞めても何とかなる」
と思えるようになります。
この差はかなり大きいです。
私自身、Web制作の仕事だけではなく、講師の仕事をしたり、新しいサービスを考えたりと、収入源や仕事の形を一つに固定しないようにやってきました。
別に、すべてを大きな事業にする必要はありません。
でも、「制作しかできない」より、
「制作もできる、教えることもできる、サービスを作ることもできる」
という方が、将来の選択肢は多くなります。
人生の自由とは、「何もしなくていい状態」だけではなく、
嫌になったら別の道を選べる状態なのだと思います。
投資や貯金は「人生の逃げ道」を作ってくれる
投資をしていると、
「資産1000万円」「3000万円」「5000万円」「FIRE」
といった数字がどうしても気になります。
私自身も資産形成を続けていますし、資産額が増えることに意味がないとは思いません。
ただ、ある程度資産が増えてくると、少し見え方が変わってきました。
資産1000万円を超えた瞬間に、人生が突然楽しくなるわけではありません。
朝起きたら世界が変わっているわけでもない。
普通に仕事もありますし、住宅ローンもあります。
将来のお金について考えることもあります。
でも、
「何かあっても、すぐには詰まない」という感覚は少しずつ強くなります。
これは想像以上に大きいです。
例えば生活費が月20万円なら、240万円あれば単純計算では約1年分。
実際には税金や突発的な出費もあるのでそんなに単純ではありませんが、
「来月の給料がなくなったら終わり」
という状態からは離れられます。
だから投資や貯金は、老後資金を作るだけのものではありません。
未来の自分が嫌なことに「NO」と言える可能性を増やすものでもあります。
私は、投資の本当の価値はここにもあると思っています。
ただし、お金を増やすことが人生の目的になると苦しくなる
一方で、投資をしていると危ないこともあります。
資産額が増えるほど、「もっと増やしたい」と思ってしまうことです。
年間100万円増えたら、次は200万円。
1000万円になったら、3000万円。3000万円なら5000万円。
数字には終わりがありません。
私も、
「住宅に使ったお金を投資していたら」
「インテリアに使うくらいならNASDAQを買った方が」と考えれば、何でも投資との比較になってしまいます。
でも、それを続けると、人生を豊かにするために始めた資産形成が、人生そのものを削り始めます。
家を快適にする。家族と出かける。好きなものを買う。新しい経験をする。
こうしたことも、同じくらい人生の一部です。
投資のリターンは数字で見えます。
でも、
「快適な家で10年間過ごした価値」
「好きな人と旅行した記憶」
「新しいことを始めた経験」
には価格がつきません。
だから資産形成では、
いくらまで増やせるか
だけではなく、
何のために増やしているのか
を、ときどき思い出す必要があると思います。
スキルは「会社に依存しない自分」を作ってくれる

選択肢を増やすのは、お金だけではありません。
スキルも重要です。
私の場合はWebデザインやコーディングを仕事にしています。
最初から「一生これで食べていける」と確信していたわけではありません。
技術は変わります。
Web制作の方法も変わります。
最近ではAIによって、デザインやコーディングの仕事そのものも大きく変わっています。
だからこそ、
「今持っている技術を守る」より、
新しいものを覚え続けられること自体をスキルにする方が大事なのではないかと感じています。
例えば、
デザイン。プログラミング。文章。営業。動画。AI。人に教えること。
一つひとつは小さくても、組み合わせれば仕事の幅は広がります。
会社員なら転職につながる。副業にも使える。独立できる可能性もある。別に独立しなくてもいい。
重要なのは、
「自分にはこれしかない」
という状態から少しずつ離れることです。
20代・30代の自己投資は、必ずしも「年収を上げるため」だけにする必要はありません。
人生の別ルートを作るための自己投資
でもいいと思います。
「家を買う・買わない」は、損得だけでは決められなかった

住宅についても、私自身かなり考えました。
投資をしていると、
「住宅は負債」
「住宅ローンを抱えるくらいならインデックス投資」
という考え方にも出会います。
理屈として理解できる部分もあります。
実際、家を買えば大きなお金が必要です。
住宅ローンも長期間続きます。
修繕費もかかります。
それでも家を持つことで得られるものもあります。
好きなインテリアにする。
照明を考える。庭を作る。
ウッドデッキを作る。
ペットと暮らしやすくする。
こういうものは投資口座の残高には反映されません。
でも毎日使います。
もし1日の多くを家で過ごすなら、住環境へのお金はかなり長期間リターンを生み続けるとも考えられます。
もちろん、だから全員が家を買うべきという話ではありません。
転勤が多い人なら賃貸の方がいいかもしれない。
一つの場所に縛られたくない人もいるでしょう。
重要なのは、
「持ち家と賃貸、どちらが得か」
だけで決めないことです。
自分はどんな毎日を送りたいのか。
そこから逆算する。
人生の選択では、損得だけでは測れないものがかなりあります。
恋愛や人間関係は、さらに正解がない

仕事や住宅以上に難しいのが、人間関係です。
何歳までに結婚すべきなのか。結婚した方が幸せなのか。
友達は多い方がいいのか。
一人の時間を大切にするのは寂しいことなのか。
人間関係には投資のようなチャートがありません。
「この人と付き合えば年率7%で幸福度が上がります」なんて数字もありません。
だからこそ、周囲と比較してしまいます。
30歳になったから。周りが結婚したから。親に言われたから。
でも、人生の長い時間を一緒に過ごす人については、
世間の正解より、自分が自然でいられるかの方が大切なのだと思います。
また、恋愛だけでなく友人や仕事仲間も同じです。
新しい挑戦を応援してくれる人。
違う考えを教えてくれる人。
困ったときに話せる人。
そういう人が何人かいるだけでも、人生の選択肢は増えます。
人とのつながりもまた、一つの資産なのだと思います。
夢が見つからないなら「夢探し」をいったんやめてもいい
「やりたいことが分からない」
という相談はよくあります。
私自身も、若い頃から現在まで一直線に一つの夢だけを追い続けてきたわけではありません。
Webの仕事。講師。
投資。家。新しい事業。
興味の対象は少しずつ変わってきました。
だから、
「一生かけて叶えたい夢を決めなければ」と考えなくてもいいと思っています。
夢が分からないなら、
行ける場所を増やす。
それで十分です。
本を読む。
投資を始める。
知らない技術を学ぶ。
副業をやってみる。
旅行する。
人に会う。
何か作って公開する。
何より、
失敗してみる。
こういう経験の中から、
「これ、意外と面白いな」というものが出てきます。
夢は考え抜いた先にだけ見つかるのではなく、動いた先で偶然見つかるものでもあります。
人生そのものを「ポートフォリオ」として考えてみる

投資では、一つの資産だけに全財産を集中させるより、いくつかの資産を組み合わせる考え方があります。
人生も少し似ています。
仕事100%。
投資100%。
恋愛100%。
家族100%。
一つだけに人生の価値を集中させると、それが崩れたときに苦しくなります。
だから、
- 仕事
- お金
- 家族
- 恋愛
- 友人
- 趣味
- 住まい
- 健康
- スキル
- 一人の時間
こうしたものを組み合わせて、
人生全体を一つのポートフォリオとして考える
という方法が大事かもしれません。
私自身も20代、30代、40代と進むにつれて、配分は変わってきました。
昔よりものすごく投資について考えるようになりましたし、仕事の仕方も変わりました。
家を持ったことで、暮らしに使う時間も増えています。
逆に、以前ほど重要ではなくなったものもあります。
人生のポートフォリオには、完成形がありません。
その時々でリバランスしていい。
投資と同じです。
今の配分が合わなくなったら、また変える。
それくらい柔軟でいいのだと思います。
人生に迷ったら「1年後の選択肢」を一つ増やしてみる
人生に迷ったとき、
「どちらを選べば後悔しない?」と考えてしまいます。
でも、実際にはほとんどのことが完全な二択ではありません。
転職しなくても副業はできますし、独立しなくても仕事を減らす方法はある。
家を買っても、将来売るという選択肢はあります。
30代から勉強してもいい。
40代から新しい仕事を始めてもいい。
一度選んだ道を、そのまま一生歩かなければならないわけではありません。
だから私は、人生に迷ったとき、
1年後の自分に、今より一つ多く選択肢を渡すにはどうすればいいか
と考えるのがいいと思っています。
月1万円投資を始める。生活防衛資金を増やす。
新しいスキルを一つ覚える。副業で1000円稼いでみる。
会ったことのない人に会う。
知らない場所へ行く。
固定費を一つ減らす。嫌な人間関係から距離を置く。
どれも人生を劇的に変えるものではありません。
でも、小さな選択肢が積み重なると、
「これしかない」という状態から、「こっちもある」という状態に変わっていきます。
それだけで、人はかなり自由になります。
いつか振り返ったとき、
「あのとき完璧な正解を選べたから今がある」ではなく、
「何度でも選び直せるようにしてきたから、ここまで来られた」
と思えたら、それは悪くない人生なのではないでしょうか。
人生に迷ったら、無理に答えを決めなくてもいい。
まだ行き先が分からないなら、まずは行ける場所を増やしてみる。
投資、仕事、住宅、恋愛、人間関係、スキル、夢。
一見すると別々のテーマですが、最後には全部、
「自分はこれからどう生きたいのか」
という問いにつながっています。
生活達人では、これからもお金や仕事、暮らしといった身近なテーマを入り口にしながら、20代・30代から考えておきたい「これからの人生」について掘り下げていきます。
