2026年、これまでの投資常識が通用しなくなる理由
2026年の投資環境は、ここ数年とは明らかに性質が異なります。
世界的なインフレの長期化、政治主導で動くマーケット、不安定な世界情勢。
景気や企業業績だけでなく、政治と金融政策が相場の空気を決めやすい年です。
国内は選挙や財政方針、日銀の利上げ判断。海外は関税や地政学リスク。
「とりあえずオルカンを積み立てておけば安心」
そんな時代は終わらないけれど、それだけでは不安。
これが、今多くの投資家が感じている感情だと思います。
本記事では、
- 2026年の市場環境の全体像
- 今後も軸になる“鉄板戦略”
- 2026年だからこそ加えるべき新しい考え方
を、個人投資家目線で戦略分析して解説します。
1. 2026年の投資環境を決める3つの前提条件
① 政治と金融政策が相場を動かす時代
2026年は、企業業績よりも政治と政策が先に動く相場になりやすい年です。
- 日本では政権運営と選挙を背景にした円安・株高圧力
- 日銀は円安が進みすぎれば利上げ・介入を検討
- 米国ではトランプ大統領による保護主義的な政策や突発的な関税リスク等
こうした要因が重なり、
「基本は株高・円安、ただし急変は起きやすい」
という相場になりやすいと考えられます。
国内市場の見立てとしては、与党の勝利期待や積極財政の観測が、インフレ期待→円安→企業業績上方修正→株高という連想を強めやすい。
ただし、ここで大事なのは「政治が良い/悪い」ではなく、政治イベントで相場が動きやすいという構造を理解すること。
つまり、2026年はファンダメンタルズより先に、期待と失望で振れやすい年です。
投資家側の対策
- 相場の振れ幅を前提に、ポートフォリオ側で耐性を作る
- 短期ニュースのたびに売買しない仕組み(=コアの固定化)が効く
② インフレと税制強化は今後も続く
2026年以降も、次の流れはほぼ確実です。
- 現金の価値はゆっくり目減りする
- 金融所得への課税・社会保険料への反映は強化方向
つまり、
「増やす」だけでなく「守り方」まで考える投資
が必要になります。
③ AI・巨大テックが市場を支配し続ける現実
AI・クラウド・半導体を中心に、
ごく一部の巨大企業が市場全体を牽引する構造は続いています。
分散=安心、という従来の考え方だけでは
この構造のリターンを十分に取り込めません。
2. 2026年の基本戦略は「鉄壁コア×超攻撃的サテライト」
2026年の環境をひとことで言うなら、
“上がる要素もあるが、揺さぶられる要素も多い”。
だから戦略の基本形は
- コア(80〜90%):広く分散されたインデックスで土台を固定
- サテライト(10〜20%):テーマ投資+ヘッジで味付け
この形が、精神的にも再現性が高いです。
● コア:資産の8〜9割は“何も考えなくていい投資”
- 新NISAを中心に
- 全世界株式(オルカン)やS&P500
- 低コスト・長期・分散
これは2026年も最適解のままです。
何も考えずにオルカンやS&P500という、新NISAの基本的な戦略、幅広く分散したインデックス投資は、むしろ相場が不安定なほど、その重要性が増します。
● サテライト:残り1〜2割で「時代の勝者」を取りに行く
2026年の特徴は、ここです。
- FANG+やNASDAQ100などの巨大テック集中型
- 半導体・AI関連
- 日本株(建設・化学・再開発関連など)
コアで守りを固めているからこそ、
サテライトでは“割り切って攻める”。
これが、今トップ投資家たちが共通して採用している構造です。
「生活防衛資金」を投資と分離する
ここ、軽視されがちですが一番効きます。
これの効果は2つです。
- 暴落時に「売らないで済む」
- 投資判断を“生活不安”から切り離せる
2026年のように政治・政策で振れやすい年は、“売らない強さ”が最強のリターン源になりやすいです。
2025年までにサテライトで攻めの割合を増やしてリターンを得たならば、一旦利確して現金保有率を上げるというのも、精神を安定させる有効な戦略でしょう。
3. ゴールドは「守り」ではなく「保険付き成長資産」
この近年注目せずには入れないほどの上昇で再評価されている資産が、ゴールドです。
シルバーの上昇も2025年は100%超えと凄まじかったですが、ゴールドも一時下落はあれど結果的に60%超の上昇と、安定した人気を見せました。
- インフレによる通貨価値の目減り対策
- 地政学リスクへの保険
- 株式と違う値動きによる分散効果
トレンドとしては「月数万円を淡々と積み立てる」という長期分散積立の一角としての使い方が主流になっています。
今後AIバブルが弾けたり、米国や世界情勢が不安定であっても、守りとして機能し、現状のような上昇も見込める、保険付き成長資産としてのゴールドは非常に有能です。
主役ではないかもしれませんが、ポートフォリオ全体を安定させる重要な脇役といえるでしょう。
4. 出口戦略の新常識|「売らない」という選択肢
不安定な相場でどうしても増えてくるのが「怖くなって売ってしまった」という、典型的な個人投資家の失敗パターンです。
- 下落局面で売却
- その後の回復局面には乗れない
- 結果として、長期で見ると大きなリターンを取り逃す
この不安定な相場を乗り越えてこそ大きなリターンが見込めます。
特に2026年のように政治・金融政策・地政学リスクが絡んで相場が揺れやすい年では、「一時的な不安」による売却が、将来のリターンを削ってしまうことになりかねません。
長期投資において最大の武器は、優れた銘柄選びでも、相場予想でもなく「保有し続ける力」です。
株式市場のリターンは、
- 急落 → 回復 → 高値更新
という流れを何度も繰り返しながら積み上がってきました。
途中で売ってしまうということは、
回復と成長の一番おいしい部分を自分から放棄する行為でもあります。
とはいえ、現実問題として
- 突発的な出費
- まとまった資金需要
- 生活環境の変化
が起きることもあります。
そこで近年注目されているのが、
「資産を売らずに資金を確保する」という考え方です。
ここ最近、個人投資家の間でも少しずつ知られるようになってきたのが証券担保ローンという仕組みです。
売らずに借りる(証券担保ローン)
- 株式や投資信託などの金融資産を担保に
- 証券会社から資金を借り入れる
最大の特徴は、
👉 資産を売却せずに現金を確保できる
という点にあります。
相場は何度も上下を繰り返しては戻ってくると過去の歴史が示しています。
相場が回復・成長すれば、資産価値はそのまま伸び続けることになります。
もし何か生活防衛資金を超えて大きな資金が必要となった場合には、今ある資産を売却するのではなく、証券担保ローンで資金を借り、運用を続けて増やすという戦略も一つの手でしょう。
「売らないための仕組み」を持つこと自体が、投資戦略の一部として重要になってきています。
5. 2026年、個人投資家が取るべき行動まとめ
✔ 2026年の投資戦略チェックリスト
- 新NISAは最優先で埋める
- コアはシンプルに、触らない
- サテライトは「少額・高集中」で割り切る
- ゴールドを保険として組み込む
- 将来の出口(税・保険料)を今から意識する
まとめ|2026年は「当てにいかない投資」が最も強い
2026年の投資で重要なのは、
「どの銘柄が一番上がるか」を当てることではありません。
- どんな相場でも続けられる
- 政治・税制が変わっても壊れにくい
- 精神的にブレない
そんな構造として強い投資戦略を作ること。
2026年は、その差がはっきり出る年になります。
